西坂 來人

 

〈プロフィール〉

 

1985年生まれ。福島県出身。

 

父による家庭内暴力から逃れるため小学5年生〜6年生の時期を児童養護施設で過ごす。

 

中学生に上がると同時に家庭復帰し、それ以来母子家庭で育つ。

 

東京を拠点に映像作家、絵本作家として活躍。

 

 

 

映画監督や絵本作家を目指した経緯

 

小さな頃からウルトラマンやゴジラなどの特撮作品が大好きで、将来は特撮作品のスタッフとして作品作りに携わりたいという夢を抱いていました。

 

中学、高校と映画好きになり、人間の真の生き甲斐を問う名作映画である黒澤明監督の「生きる」という映画に出会い、衝撃を受けたのです。そしてこんな映画を自分も作ってみたいと思うようになりました。また絵画等の幅広い芸術に興味を持ち、台湾の作家ジミーの絵本「地下鉄」にも出会いました。

 

高校卒業後は新聞特待生の制度を利用し、東京の映画学校に進学し、在学中監督した短編映画「あの頃のように」が西東京映画祭で優秀賞をいただきました。

 

また、大映が制作した特撮映画「ガメラ〜小さき勇者たち〜」の美術助手として現場入りし、卒業後はTBS系列の特撮作品「ウルトラマンメビウス」の美術スタッフとして参加しました。

 

小さい頃からの夢が叶ったことをきっかけに、次なる夢として映像作家と絵本作家を志し、翌年から創作活動も開始しています。

 

 

 

現在の活動について

 

演劇集団”青春事情”、映像制作集団 “Tokyo Cowboys” に所属し作品制作を行っています。

 

2018年に監督した短編映画のコメディ作品「The Benza」はベトナムで開催された国際映画祭Asia South East-Short Film Festivalにてベストコメディ賞を、韓国で行われた世界最大のWeb映画祭Seoul webfestにてベストパイロット賞を含む2部門の賞を受賞させていただきました。また、イタリアで行われたMediterranean映画祭、アメリカFestigious映画祭等、世界各地の映画祭でベストコメディ賞を含む各賞をいただきました。

 

芸術作品を作る傍ら、フリーランスの映像制作、デザイン業も行っています。現在はケーブルTVの番組制作、企業VP、音楽アーティストのMV、劇団の公演映像、芸人のネタ動画の制作まで幅広いジャンルの映像作品も手がけています。

 

デザイン業としては電子書籍絵本の出版や、絵本アプリのコンテンツ開発、イラストレーターとしても活動しています。

 

 

 

ライフワーク

 

社会課題に対しての独自のアプローチ”ASR活動”(Artist Social Responsibility)を展開しています。

 

2013年には震災後の福島の子どもの現状を世界に向けて発信し、震災後福島で生まれた課題解決の新しい取り組みを紹介するFukushima Kids Movie Project を立ち上げ、代表を務め短編アニメーションを制作致しました。

 

2014年からは児童養護施設の子ども達と一緒に絵本作りを通じて子ども達の「自己肯定感を育む絵本づくりワークショップ」を開催しています。子ども達と制作した3作品の絵本を自費出版もしています。

 

2018年には、かねてから問題意識を抱いていた児童養護施設を退所したその後の課題をテーマに描いた短編映画「レイルロードスイッチ」を企画・監督いたしました。

 

短編作品はYouTubeで全編視聴可能となっていますし、関東を中心に各地で上映イベントも開催しています。作品を通して社会的養護のその後の課題やアフターケアの重要性を多くの観客へ伝えています。

 

 

 

この取り組みは各メディアで取り上げられ、世界的な経済誌であるForbesの日本版Forbes Japan にも紹介記事が掲載していただきました。

 

2019年からは同テーマを扱った長編映画の制作に向けて走り回っています。

 

HP:https://www.nishizakaraito.com/