「自由と自立」をモットーにきめ細かなケア

児童養護施設 あゆみ学園

施設名 児童養護施設 あゆみ学園

法人名 社会福祉法人あゆみ会

住 所 埼玉県羽生市上岩瀬370

H P http://ayumigakuen.jp/

施設長:丑久保 恒行

 

「あゆみ学園の職員は、子どもに寄り添い、大切に扱うことによって良いところを引き出せています」

 

 

 

施設長会会長として

 

今埼玉県の施設長は1~7年の若手が多く、若返ってきています。施設長としてはある程度年齢がいっていると一目置かれ、意見が言いやすいところがあるのかもしれません。

 

羽生市の福祉法人関連は22あって、そちらの代表をしています。福祉系はまとまることが難しくて、組織を作るのに苦労しました。羽生市これによって、力を出せ、きちんと福祉予算を組んでくれます。

 

高齢者は自分で入る施設を選べますが、児童は選択肢がなく、いまだに措置という言葉が残っているくらいです。

 

 

 

あゆみ学園について

 

園の名前の由来は、あゆみの箱というプロジェクトで、ブラジルで頑張る日系人へ支援したことがはじまりです。

 

子どもたちの生活環境をいい方向へもっていこうと考えていて、落ち着いた環境は、子どもにも職員にもメリットがあります。昔は年齢が上がっても相部屋でプライバシーが守られていなかった時もありましたが、時代とともに変わってきています。

 

あゆみ学園の職員は、子どもに寄り添い、大切に扱うことによって良いところを引き出せていると思います。

 

規則は子どもと職員が理解しあってルールを作っています。子どもたちをうまく支援してくれるソフト面と施設環境を整えるハード面がありいい労働環境を整えていると考えています。時には職員には特別手当を出すこともあります。

 

 

 

学生へのメッセージ

 

保育園は家庭から家庭への断続的な関わり合いですが、施設児童の成長が連続して見られ、見守り家庭へ返せるようにする、いわば保護者の代わりです。児童の成長とともに自分の質も高めていくことになります。

 

職員のレベルアップも評価につなげることによって、それがモチベーションになり、仕事のやりがいになっていくはずです。育児を終えた人が戻ってくる場合も多いです。


ベテラン職員:廣瀬 篤実

 

「子どもにとっての代弁者であること、パイプ役であることを心掛けています」

 

 

 

職員を目指したきっかけ

 

高校生の時にTVで虐待を受けた子どもたちの施設を見て、こんな施設もあるんだと感銘を受け目指しました。大学で保育士、小学校の教員免許を取得して、ボランティアであゆみ学園へ来ていました。自分がやりたくてしている仕事です。

 

 

 

施設で働くということ

 

児童の中には、試し行動をしたり、暴言や手が出る、近づかないなどいろいろな子どもがいます。そうした子どもが心を開く方法を模索しています。

 

子どもにとっての代弁者であること、パイプ役であることを心掛けています。親への橋渡しが上手くいった時はうれしく思います。

 

新人の時は13人の男の子のホームの担当でした。視野を広く持ち、担当の子どもたちとたくさん遊んで関係性を作ったりしました。

 

6年目くらいでホームを任せてもらって自分の成長を感じました。これが一つの節目で、気持ちの持ち方が変わっていったのを覚えています。

 

 

 

学生へのメッセージ

 

自分が一番うれしかったことは、子どもの母親から第二の母と言われたことです。思いをつないでいくとうことでやりがいがあります。

 

子どもの人生を一緒に歩む、困ったときに一番近くにいたと胸を張って言えるように、自分自身を一番発揮できる仕事なので、ぜひ携わって欲しいと思います。

 

児童養護施設は個人ではなく、ホームというチーム、仲間というお互いの支えが大きくて、仲間のありがたみを知ることができました。


若手職員:谷口 史也

 

「子どもを楽しませるには、自分も楽しまないといけないということだと思っています」

 

 

 

施設で働くきっかけ

 

大学を出てから、水泳指導員として子どもに接していました。子どもと関われる仕事をしたいと思い探していました。

 

これまでの一年があっという間でした。わからないことは子どもが教えてくれました。働くにあたり、とてもいい環境です。職員同士仲が良くて、一緒に研修をしたりイベントをやったりすることがあります。

 

 

 

一番楽しかったこと

 

子どもの成長を見られたことが一番です。具体的にはトイトレや勉強など、それまでできなかったことができるようになったことが見られたことです。

 

56月に鴨川へ旅行に行きました。海へ行ったり、トランプしたりとても楽しかった思い出です。

 

 

 

辛かったこと

 

全員と仲良くできるわけではないところでしょうか。女の子とかは自分が若い男性ということで、関係性を築くのが難しいと考えています。何気なく会話をしたりして、距離を近づけている途中でもあります。

 

児童からの試し行動もあり、口をきかない、すぐに泣くなどもあります。今はまだ経験が浅く、いろいろなことを経験している最中です。

 

 

 

学生へのメッセージ

 

どんな仕事もそうだと思いますが、とくにこの仕事は決して楽ではないと思います。その代わり他の仕事とは違う達成感があります。自分も成長でき、社会的貢献もできます。そして大事なことは、子どもを楽しませるには、自分も楽しまないといけないということだと思っています。